[008] 謝る(1)
2005-10-30


謝るということ

数ヶ月まえの話ですが、ジャカルタの日本食スーパーで文句を言ってしまいました。前に並んでいた人が大量の買い物をしていて散々(と言ってもせいぜい5分か10分くらいか?)待たされ、やっと自分の順番になった時、後ろから何やら手に缶詰を持った人がスーッと前に出て、一言二言つぶやいた途端、レジの店員がそっちの人の会計を先にやり出したのです。私はレジの女性に怒り、文句を言いました。すると彼女は、なんと「Minta maaf.」と言うではないですか?

それを聞いた私は、さらに怒ってしまいました。なぜなら、この言葉、「ごめんなさい」「申し訳ありません」「許してください」といった意味ですが、滅多なことでは聞けない言葉なのです…。

で、なぜ、相手が丁寧に謝ったのに怒ったのでしょうか? それは、その瞬間「ああ、この店員は店の日本人スタッフから、『客の日本人が文句を言ったら、とにかく謝れ』という教育を受けているのだ」と悟り、「この店員は、何も悪いとは思っていないな」と思ったからです。

謝ればいいのか

最近の不思議といえば、何回か乗ったガルーダがほとんど定刻に飛んだことです。ほぼ10年前の断食明けの時はヒドかった。昼の便でバリに行くはずだったのに、着いたら午前2時。まぁ、おかげで飛行機を出た途端に南十字星を見られたのですが、あの時も空港で何時間も待たされ、カウンターの係員に聞いても「いつになったら飛びそうなのか?」すら教えてもらえませんでした。「『お待たせして申し訳ありません』(という意味の英語orインドネシア語)くらい言えよぉ」というのが当時の気持ちであったが、カウンターの係員にとっては、飛行機が遅れているのは自分のミスでも何でもない。だから謝るなんて、考えもしない。むしろ、「こんな混雑した時期に乗ろうとするお前(客)が悪い(遅れるのは当たり前)」くらいなものでしょう。

「本日は、当機の到着が遅れまして、お客様には大変にご迷惑をおかけしたことを深くお詫びいたします」なんて、たかだか20、30分程度の遅れで謝っちゃうなんて日本の航空会社くらいじゃないでしょうか?(あくまでイメージ) でも、謝ったからといって、飛行機代を少し返還してくれるとか、マイルが貯まるとか、があるわけでも、なんでもありません。謝るのはタダ。そう、客室乗務員は、「申し訳ない」と口では言っているが、実は心の中ではなんとも思ってないはずであります。

この項、まだまだ続く予定

先日は、日本から撤退する(した?)某フランス系の大型スーパーで、わずか3品目、金額にして数百円の買い物で、精算が今にも終わりそうなレジに並んだら、何故かトラブル発生。今更、レーンを変える気もせずに待って、結局30分が過ぎてしまいました。もちろん、「お待たせしました」などと言われるはずもなく、何事もなかったように進んでいきました。そう、レジのお姉さんにとってみれば、自分が悪いのではなく、システムが動かなかったのが悪い、ごく日常の出来事でしかない(biasa saja)のです…。で、いろいろ書き出すと止まらないので、続きは後日。

内容は基本的にそのまま、一部表現を微修正しました。[2010年02月11日]

作成当初は「UNIT-辻」という名前で書き込んでいました(by ガッチャン)
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